浮気調査にサイバー技術を活用！ 2025年話題のサイバー調査の手法を徹底解説

パートナーの浮気を疑ったとき、昔なら探偵に頼むか、尾行するしかありませんでした。でも今は違います。スマートフォンやパソコンが普及した現代では、デジタルの痕跡から真実を探る「サイバー調査」という新しい手法が注目されています。

実は、私たちが日常的に使っているデジタル機器には、想像以上に多くの証拠が残されているんです。削除したはずのメールや写真、インターネットの閲覧履歴、さらにはパスワードまで。これらすべてが、浮気調査の重要な手がかりになる可能性があります。

2025年に入り、サイバー調査の技術はさらに進化しています。従来の探偵調査では発見できなかった証拠も、デジタルフォレンジック技術を使えば明らかにできるケースが増えているのです。

デジタルフォレンジックとは何か

浮気調査におけるサイバー技術の中核となるのが「デジタルフォレンジック」です。これは、コンピューターやスマートフォンなどの電子機器に残されたデジタル証拠を、科学的な手法で分析・抽出する技術のことです。

デジタルフォレンジックの特徴は、単なる「データ復旧」とは根本的に異なる点にあります。データ復旧は壊れたファイルを使えるようにすることが目的ですが、デジタルフォレンジックは「いつ、誰が、何をしたか」という行動の痕跡を解明することに重点を置いています。

たとえば、パートナーが「そんなメールは送っていない」と否定しても、デジタルフォレンジック技術を使えば、削除されたメールの送信履歴や、メールを削除した日時まで特定できる場合があります。これが、浮気調査において非常に強力な証拠となるのです。

コンピューターフォレンジックでは、パソコンやサーバーのハードディスク（HDD）に保存されたデータを詳細に調査します。不正行為の証拠を見つけ出すことができ、場合によっては隠蔽のために削除された情報も特殊な技術を使って復元可能です。

浮気調査で使われる主要なサイバー技術

現代の浮気調査では、複数のサイバー技術が組み合わせて使用されています。それぞれの技術には特徴があり、調査の目的や対象によって使い分けられます。

まず重要なのが「証拠保全」です。調査対象となる機器のデータを、法的な証拠として使用できるよう、完全な形で保存する必要があります。これには「クローン作成」という技術が使われ、元のデータを一切変更することなく、セクタ単位で完全に複製します。

次に「データカービング」という技術があります。これは、ファイルのSignature（識別子）を手がかりに、削除されたデータを復元する技術です。ファイル名やフォルダ構造が破損していても、データそのものを抽出できる可能性があります。

さらに「レジストリ解析」も重要な技術です。Windowsのシステム設定が記録されているレジストリを分析することで、通常とは異なる動作や、不正なアクセスの痕跡を発見できます。

これらの技術を組み合わせることで、浮気の証拠となる様々なデジタル痕跡を総合的に分析できるのです。

削除されたメールデータの復元技術

浮気調査において、メールデータは最も重要な証拠の一つです。不倫相手との連絡記録や、怪しい取引先との不正なやり取りが発見されるケースが多々あります。

メールデータの解析では、使用しているメールソフトによって異なるアプローチが必要です。Outlookを使用している場合は「PSTファイル」、Thunderbirdなら「Profiles」フォルダに一式のデータが圧縮されて保存されています。

Becky!の場合は「C:\Becky!\ユーザー名」にデータが一式で圧縮保存されています。コンピューターフォレンジック調査では、これらの圧縮データを復元し、セクタ単位での復元作業を行うことで、メール1件1件をファイル単位で復元することが可能になります。

解析結果の一例として、以下のような情報を抽出できます：

• 不正に削除されたメールの復元
• 添付ファイルまで完全復旧
• 送受信日時の詳細
• CC、BCC データの抽出

重要なのは、一般的なデータ復旧ソフトでは対応できない特殊なメールソフトにも対応可能な点です。機密性の高いメールが削除されていても、または不正にメールが改ざんされた場合でも詳細な分析が可能です。

インターネット閲覧履歴の解析

インターネットの閲覧履歴は、浮気調査において非常に有力な証拠源となります。どのようなサイトを、いつ、どのくらいの時間見ていたかを詳細に分析できます。

Web履歴の解析技術が注目され始めたのは、従来の調査では発見できなかった「デジタル上の不倫」が増加したためです。出会い系サイトやマッチングアプリの利用、SNSでの不適切なやり取りなど、物理的な接触がなくても不倫関係が発展するケースが増えています。

サイバー犯罪に対しても、デジタルフォレンジックでは外部インターネットの利用状況を詳細に分析できます。具体的には以下のような情報を抽出可能です：

• 閲覧したURL、WEBサイト、WEBサービスの特定
• 閲覧回数まで詳細表示
• アクセス日時で並び替え（ソート）を行った詳細分析報告書の作成

特に注目すべきは、削除された閲覧履歴も復元できる点です。多くの人が「履歴を消せば証拠隠滅できる」と考えがちですが、実際にはブラウザの一時ファイルやキャッシュデータから、削除された履歴を復元することが可能な場合があります。

パスワード解析と暗号化データの調査

最近特に注目されている技術として、パスワードの解析やPC、各種ソフトウェアのパスワード解析技術があります。

例えば、会社の要求に応えて突然退職してしまった、または行方不明になってしまった、使用者のログイン情報や、エクセルに設定してあるパスワードが不明となり、業務の継続が困難になってしまうケースがあります。このような状況に対して、パスワード解析技術が活用されます。

調査の対象となるのは以下のような項目です：

• ログインできるが、ログイン情報が不明なパスワードのPC等
• エクセル、PDFなどのソフトウェアで設定されたパスワードの解析

特に浮気調査では、パートナーが秘密にしているSNSアカウントやメールアカウントのパスワードを解析することで、隠された関係を明らかにできる場合があります。ただし、これらの技術は法的な制約があるため、専門家による適切な手続きが必要です。

外部機器接続履歴の追跡

よく問題となることとして、退職前の社員が顧客データを外部へ、転職先企業で使用する目的で持ち出す事件が頻発しています。

重要な手がかりとなるのが、外部記憶装置メディアの接続履歴です。この解析はWindows、Mac、その他のOSで詳細が可能です。特に企業のIT関連では情報セキュリティ管理は必須項目となっていますが、悪意のある社員が存在する場合、顧客情報を盗み出し、競合他社に攻撃を仕掛けようと悪質に発展している犯罪者もいます。

攻撃者である不正社員の特定を難しくするため、手がかりの追跡を行っています。調査対象となるのは以下のような項目です：

• 接続機器名の表示
• 接続日時の特定
• USBメモリ、HDD、カードリーダーなどの種類の特定

浮気調査においても、この技術は非常に有効です。パートナーが証拠隠滅のために外部機器を使用してデータを持ち出したり、逆に外部から怪しいデータを持ち込んだりした痕跡を発見できます。

法的な注意点と証拠能力

サイバー調査技術がいくら進歩しても、法的な制約を無視することはできません。特に浮気調査では、プライバシーの侵害や不正アクセス禁止法に触れる可能性があります。

デジタルフォレンジック調査の結果データは、インシデントに関する法的な証拠や、デジタル証拠となりえるものです。しかし、証拠として採用されるためには、適切な手続きを経て収集されたものでなければなりません。

実際に起こった事例として、退職した社員と顧客とのトラブルから発展したケースがあります。退職者が新しい会社を立ち上げ、顧客情報を流用している可能性があるため、退職者の使用していたPC2台を調べようとしたところ、メールデータが削除されていました。

このような状況から、退職した社員が会社へ機密情報をリークしていないか調査が必要と判断されました。顧問弁護士に相談を行い、相談に関する証拠を提出したいと思う間のメールデータ（Microsoft Office Outlookで運用）であるPSTファイルの復元を当社に依頼することになりました。

このケースでは、法的な手続きを経て調査が実施され、証拠としての価値を保持することができました。

専門業者の活用方法

デジタルフォレンジック調査は高度な専門技術を要求されるため、IT スペシャリストによる専門技術が必要となります。

デジタルフォレンジック調査の内容と範囲、ならびに調査に必要な成果物にはイメージがつきにくいものです。IT技術の進歩、セキュリティ対策、インシデント対応に対して非常に特化した技術になります。企業の情報セキュリティ課題を解決するため、デジタルフォレンジックエンジニアは解析・調査・報告を専門として行っています。

デジタルフォレンジック技術は、ヒアリングが重要です。どのような証拠が必要となるのか、詳細な状況を把握しておくことが重要です。依頼者が必要とする内容を正確に把握することにより、調査解析の時間の短縮にもつながります。

調査の流れは以下のようになります：

1. 調査内容のヒアリング

この段階でのヒアリングによって、調査内容がまとまるので、最も重要となります。どのような証拠が必要となるのか、詳細な状況を把握しておくことが重要です。

2. 証拠保全

エビデンスとは、証拠という意味となります。デジタルフォレンジック調査でのエビデンスは、調査対象のPCやスマートフォンなどの機器を指します。証拠保全の確保には2種類あり、実際にPC等の機器の確保と記録媒体の復元作業となります。

3. エビデンスの調査・解析

ヒアリング された内容に応じて詳細な解析を開始します。専用の機器を用いて復元の範囲すべてを細かく分析してデータを抽出します。

4. 調査報告書の作成

調査した結果を使用したツール・ソフトウェアによって詳細な内容を作成します。裁判となる可能性もあるため、十分に注意して作成されます。

2025年のサイバー調査トレンド

2025年に入り、サイバー調査技術はさらに進化を続けています。AI技術の導入により、大量のデジタルデータから重要な証拠を自動的に抽出する技術が実用化されています。

特に注目されているのは、クラウドサービスの調査技術です。Gmail、Yahoo!メール、Dropboxなどのクラウドサービスに保存されたデータの調査も可能になってきています。ただし、これらクラウドサービスにはIDとパスワードが必要です。

また、スマートフォンの普及により、モバイルフォレンジック技術も急速に発展しています。iPhone、Android端末から削除されたデータの復元や、アプリケーションログの解析技術が向上しています。

さらに、IoT機器（スマートウォッチ、スマートホーム機器など）からの証拠収集技術も注目されています。これらの機器には、従来考えられていた以上に多くの個人情報や行動履歴が記録されており、浮気調査の新たな証拠源となる可能性があります。

2025年の浮気調査では、これらの最新技術を組み合わせることで、より確実で詳細な証拠収集が可能になっています。ただし、技術の進歩と同時に、プライバシー保護の観点からも法的な規制が厳しくなっているため、専門家による適切な調査がより重要になっています。

もし浮気の疑いがあり、デジタル証拠の収集を検討している場合は、まず法的な相談を受けることをお勧めします。適切な手続きを経て収集された証拠のみが、最終的に有効な証拠として認められるからです。

サイバー技術を活用した浮気調査は、従来の調査方法では発見できなかった証拠を明らかにする可能性を秘めています。しかし、その一方で高度な専門知識と法的な配慮が必要な分野でもあります。疑いがある場合は、一人で悩まず、専門家に相談することが最良の選択と言えるでしょう。